BRICS PAY

BRICS PAY(ブリックス・ペイ)は、BRICS加盟国による、デジタル決済プラットフォーム[1]ヨーロッパ国際銀行間通信協会(SWIFT)や、インド統合決済インターフェース(英語版)と類似する。このプロジェクトは、独自の現地通貨で支払いを受け取り、行うためのBRICS間の合弁事業である[2][3]

概要

2023年8月25日、中国外務省国際経済局(中国語版)李克新(中国語版)局長は「BRICSは国境を越えた決済に関する協力を強化すべき」との認識を示し、「決済ツールやプラットフォームを研究し、現地通貨決済を推進すべき」と発言した[4]

2023年9月29日、イランモハンマド・バーゲル・ガーリーバーフ国会議長は「BRICSで行われた重要なことのひとつは、独自の銀行間通信システムがSWIFTの代替となっていることであり、BRICSに加盟する国は希望があれば、このシステムを使用することが可能である」とし、「わが国の対外貿易の30%を、BRICSの加盟国である中国、ロシア、インド、南アフリカが占めている。イランはこの機会を活用すべきである」と語った[5]

2024年3月5日、ロシアユーリ・ウシャコフ大統領補佐官は「BRICSが独立した決済システムを構築することが将来の重要な目標だ」とし、「ここで重要なのは政府や国民、企業にとって便利で、費用対効果が高く、政治色のないシステムを構築することだ」と述べた。決済システムは、デジタル技術やブロックチェーンといった最先端のツールに基づくものになる[6]。また、脱ドル化(英語版)に関して、ウシャコフ大統領補佐官は「主に米ドルとは異なる通貨の使用に関して、コンティンジェント・リザーブ・アレンジメント(英語版)[注 1]を発展させるための作業が継続される」とも述べている[7]

脚注

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注釈

  1. ^ 偶発準備金協定 (CRA)

出典

  1. ^ “BRICS PAY”. brics-pay.com. 2024年5月15日閲覧。
  2. ^ “BRICS payment system would not replace SWIFT -S.Africa finance minister”. Reuters. 2024年5月15日閲覧。
  3. ^ “BRICS countries could launch integrated payment system”. bne IntelliNews. 2024年5月15日閲覧。
  4. ^ “BRICS、国境を越えた決済協力強化すべき=中国外務省局長”. Reuters (2023年8月25日). 2024年5月15日閲覧。
  5. ^ “イラン国会議長「BRICS PAYがSWIFTに取って代わる可能性あり」”. Pars Today (2023年10月1日). 2024年5月15日閲覧。
  6. ^ “ロシアと中国の「脱米ドル」加速、BRICSにデジタル通貨導入へ”. Forbes JAPAN (2024年3月11日). 2024年5月15日閲覧。
  7. ^ “BRICS、デジタル通貨とブロックチェーン基盤の決済システム構築へ=報道”. Yahoo! JAPAN (2024年3月6日). 2024年5月15日閲覧。

関連項目

  • 脱ドル化(英語版)
  • BRICSコンティンジェント・リザーブ・アレンジメント(英語版)

外部リンク

  • BRICS PAY(英語)